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自分と仕事を知ってもらうための名刺の作り方

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先日、着物を世の中の女性に広めたいという女性に名刺の依頼をいただきました。
ピンで活動するのに、インパクトの有る、かといってイメージが偏り過ぎない名刺を、とのご希望です。




名刺というのは、名前と住所と電話番号と会社名だけあれば良いってものではなく、どれだけ相手に自分が提供できることを、すみやかに伝えられるかです。

デザインもそうですが、フォントも、言葉も、すべて、相手に興味を持ってもらい「自分にとってメリットがありそう」と思っていただくものでなくてはなりません。

名刺を作成するときの難題が、「わかりにくい商売」をいかにわかりやすく魅せるのか(しかも91×55mmの中で)です。
士業の方とか、わかりやすい物を売っている方なら良いのですが、難しいのは「初めてのことを始める」「知られていないサービスを提供する」場合です。

この場合、「着物を多くの人に伝えたい」なのですが、もっと絞り込む必要があります。

着物の着方を伝えたいのか、着物を作る人を知ってほしいのか、着物にまつわる文化を広めたいのか、着物を作ること(あつらえる)ことを奨めたいのか、着物のコーディネートを教えたいのか、着物イベントをしたいのか、着物を売りたいのか、それはもう様々な可能性があり、それはニーズとなります。

ニーズを持つ人が、「このひとにお願いしたい」と思わせる「何か」を名刺に入れ込む必要があるわけなのです。

そうなると、ぼやっとしたキャッチコピーや、ぼわんとしたサービス内容では伝わりにくく、「具体的」なことを伝える言葉や内容を記載したほうが良いのです。

多くの場合、「売り込みたくない」という心理が働き、また自身のイメージ低下を恐れて(別に低下しないんですけど)、内容もデザインもぼやーっとしてものになりがちです。

突っ込みどころがないので、名刺を受け取る側は「そうなんですねー。ふーn」で会話終了になってしまいます。それでは名刺も子どもの使いになってしまいますね。

「あなたのために、わたしはこれができます」と宣言することは、商売の基本。
営業ツールである名刺も同じです。

自分のやりたいことはなにか、やりたいことを全面に出す前に、自分のやりたいことはどんな人にメリットがあるのかを考えて、そのメリットを享受したい人は何に悩んでいるのかを考えると、名刺に記載することも、わかります。

あと、デザインはあんまり奇抜なものよりは、ある程度「みんなが期待しているもの」が良いかと個人的には思いますね。

いつだったか、スピリチュアル系の方の名刺がヒョウ柄で、そっちの印象しか残らなかったことがあります。


writing:櫻庭由紀子



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