DTP屋が考えるネット集客のこと
紙からウェブへ。なんて言われて久しいのですが、なんだかんだで紙媒体は残っているのは、やはりウェブでは出来ないことがあるからなのでしょう。
印刷屋だからって、アンチウェブなわけではありません。
紙媒体広告からみたネット集客を考えました。
デザイン?コピー?企画ありきの広告
ウェブにしろ紙媒体の広告にしろ、どちらも「集客」「販促」するものです。
しかし、同じように作るものではないことは明白で、それぞれに役割があり、それに応じた方法を用いなければなりません。
紙媒体は、こちらから見込み客へ差し上げにいくもので、「見てください」と能動的です。
インパクトの有るコピーライティングとデザインが必要です。まず目を引かなくてはならないからです。
紙媒体の広告は、なによりコピーライティングを重要とします。
コピーを決めて、デザインが決まるようなものです。
それだけキャッチコピーは大切なのは、一瞬で「これはわたしが欲しいものだ」と判断してもらわなければならないからです。
そうしてデザインでイメージを統一化します。欲しいものを画像化して脳に届けるわけですね。
ウェブの場合、「検索する」という行動から始まります。
「検索」は「キーワード」という「言葉」で行うもので、ダイレクトに欲しいものをキーワード化します。
なので、ウェブサイトが最初に考えなくてはならないものは「キーワード」です。
そして次に、「キーワード」でやってきた見込み客に読ませる「コンテンツ(記事)」があり、次にデザインがあります。
往々にして、デザインを最重要とする場合もありますが、デザインに懲りすぎてコンテンツがおざなりだと検索キーワードに引っかかってきません。
検索サイトに載らないことには広告の役割はないわけで、紙媒体ほどデザインのウェイトは低いといえます。
ウェブの場合、紙媒体のようにいかないのが、「キャッチコピー」でしょう。
紙媒体ではキーワードを意識しなくても良いのですが、ウェブの場合はキーワードを入れ込んだ文章や見出しが必要です。
なので、ヘッダー部分にキャッチコピーを入れたりデザイン部分に載せたりするのですが、Googleが読んでいるものは「キーワード」であり、人が目に付くものはデザイン部分のキャッチでありイメージなのです。
DTP出身者がウェブデザインを行うときに戸惑うのが、ここです。
ウェブだと、デザインとキーワードがつながっていないような気になってしまい、混乱するのです。
「ふたりの時間、猪口ふたつ」とかいうキャッチコピーを入れてまったりした雰囲気を醸したいのに、コンテンツには「吟醸酒」「日本酒度」「価格」「産地」とかを入れて商品説明を入れなくてはならないわけです。ストーリーを語ってる場合ではないわけです。
実はこれ、読み手もそうなのですね。
トップページのデザインやキャッチコピーが壮大なイメージで、クリックするといきなり現実的なことが書かれていると、なんだか熱が冷めたような気になってしまいます。
紙媒体ならその世界観に引き込んだままで居られるのですが、ウェブだと「おはよう」ごとく目が覚めてしまうわけです。
そのギャップを失くすにはどうするのか。
ここで、紙媒体広告の知識と経験が活きて来ます。
というわけで、次回は「DTP屋が考えたネット集客」であります。
ライティング:櫻庭由紀子
日時:2014年3月 8日 15:57